このプログラムはデジタル標高データ(DEM)を可視化して閲覧する物で、陰影付き段彩図や鳥瞰図を描画します。その他にもステレオ画像、展望図、グレースケール画像、断面図、正射図法、円錐図法、メルカトール図法、正距方位図法、正積方位図法、UTM図法による画像を作成できます。また等高線、可視マップ、傾斜マップを地図上に描画します。メモ、経路、領域のデータを作成し、地図上に描画できます。
データは国土地理院の数値地図や基盤地図情報の標高データを利用できます。また米国USGSのサイトなどから入手できる、世界中のいろいろな標高データを描画できます。
SimpleDEMViewerをベースにして、日本人(日本語ユーザ)が日本のデータを使いやすいようにしたものです。日本固有のデータや機能をサポートし、標準設定も日本に合わせています。基本的にSimpleDEMViewer で動く機能はサポートします。ここではジオ地蔵特有の機能のみ記述します。 SimpleDEMViewerのページを参照。
動作環境など
バージョン 4.3.1 ( 2022/06/17 )
macOS 10.14 ( Mojave ) 以降
バージョン 3.9.4 ( 2021/03/27 )
macOS 10.11 ( El Capitan ) 以降
バージョン 2.9.11 ( 2017/03/22 )
OS X 10.8 ( Mountain Lion ) 以降
マニュアルはプログラムに同梱。
ダウンロードページへ
追加修正事項 V4
追加修正事項 V3
追加修正事項 V2
ジオ地蔵で追加/変更した機能
SimpleDEMViewer に対して以下の項目を追加しています。
- デフォルトのカラー設定を日本の国土に合わせた。(段彩境界の標高値を変更した)
- デフォルトの基準緯度を37度に設定した。
- 経緯度設定に「1/2/3次メッシュ」を追加した。
1/2/3次メッシュのどれで描画するかはスケールにより自動です。1次メッシュでも細かすぎるときは「自動」を選択した場合と同じになります。
- 経緯度線を「1/2/3次メッシュ」に設定しているとき、地図上にメッシュコードを表示する機能をサポートした。
- 索引図が日本付近で拡大されているとき、索引図に県境を描画するようにした。
- メインウインドウ上のポップアップメニューから、その場所のオンライン地形図(国土地理院の「地理院地図」)をブラウザ(safariなど)に表示する機能をサポートした。
- やまおたくデータをサポートした。
- カシミール用の山データ(NDB)をサポートした。
- 展望図でメモデータを間引く機能をサポートした。
- 展望図上で日月シミュレーションをサポートした。(日月地蔵相当)
- ArcInfo の ascii 形式 DEM (拡張子が asc)で、平面直角座標のデータをサポートした。ファイルを読込んだ時にゾーン番号を要求されるので、平面直角座標を選択し、1から19の座標系番号を入力する。
- 地図ウインドウで段彩図に重ねて国土地理院の地理院地図を描画する機能をサポートした。( V.2 )
OS X 10.9 ( Mavericks ) 以降が必要。
- 国土地理院から発売されている「数値地図(国土基本情報20万)」をサポートした。 ( V.2.2 )
- 都府県界を標準機能でサポートした。( V.3.0 )
メッシュコードを表示
経緯度線を「1/2/3次メッシュ」に設定しているとき、それに合わせて「1/2/3次メッシュコード」のいずれかを描画します。下図は1次メッシュ
コードを表示したものです。
日月シミュレーション
「日月地蔵」と同じ機能ですが、展望図をファイルに保存する手間がないので、場
所や設定を変えてのシミュレーションが簡単になります。展望図の「太陽の描画」とは独立の機能です。
太陽については
- 指定日時の太陽を描画。
- 指定日時の前後に複数の太陽を一定間隔で描画。
- 毎日の一定時刻の太陽を一定期間にわたって描画。
- 一定の高度になる時刻を求める。
- 毎日一定の高度になる太陽を一定期間にわたって描画。
月については
- 指定日時の月を描画。月の満ち欠け(月相)も表現します。

- 指定日時の前後に複数の月を一定間隔で描画。
- 展望図内に次に月が現れる日時を計算して月を描画。
その時に満月の前後など月相の範囲を指定できます。
新月の前後など太陽と月を両方描画することも可能です。日食を表現できますが、精度は検証していません。
地理院地図を描画
地図ウインドウの段彩図の上に地理院地図を描画します。地図の種類は標準/淡色/写真から選択できます。縮尺に応じて適切なズームレベルを自動的に選
択します。上書きする時の透明度を指定できます。OS X 10.9 ( Mavericks ) が必要です。
地図ウインドウに描画するだけです。鳥瞰図や展望図、図法画像などには描画できません。地図画像の保存でも描画できません。必要な場合はシステムのスク
リーンショットを使用してください。
国土基本情報20万を描画
国土地理院から発売されている「数値地図(国土基本情報20万)」を描画します。ベクトルデータなので以前の「JMCマップ」に近い使い方ができま
す。描画項目の選択や、線や文字などの設定ができます。地図ウインドウと各図法画像でサポートします。
やまおたくデータとカシミール用山データ
いずれも読み込んだ後はユーザメモデータとして処理します。メモデータへの変換内容などマニュアルを参照してください。
バージョン4では「やまおたく」データのサポートを廃止しました。
追加修正事項 V4
Ver. 4.3.1 2022/06/17
- 全般的な描画速度の改善を施した。
- ユーザデータ設定で、経路データの色、線種、太さ、領域データの色、パターンを変更しても保存されなかったのを修正した。分類名や文字属性を変更した場合は保存されていた。
- メモデータをダブルクリックして表示した時、常に画面の中央に表示されていたのを、メモデータの近くに表示するように修正した。
- ユーザメモデータ保存ダイアログで、「データの種類」メニューを触ると、ファイル拡張子が sdmemo で保存するのを正しくjzmemoで保存するように修正した。
- 地理院地図のアクセス先URLが古いものになっていたのを修正した。
Ver. 4.3.0 2022/02/15
- カラーセットの読み込み機能をファイルメニューからはずし、カラーセットの管理ダイアログ内に移動した。
- 標高データインスペクタで、地図領域に矩形領域を設定して、その内部の全セルに一定の標高値をセットできるようにした。
- 標高データインスペクタで、変更した内容が即座に地図領域の描画に反映されるようにした。
- 湖沼データの一覧テーブルで選択している湖沼の対象領域を、地図領域に枠線で描画するようにした。
- 画像ウインドウのタブ化に対応した。展望図とそれ以外のウインドウで別々にタブ化できる。ただし断面図と3Dムービーはタブ化対象外。
- カラーセット編集ダイアログで、ダイアログを閉じないまま2回以上新しいカラーセットを保存しようとすると異常終了するのを修正した。
- 地図領域の陰影段彩図の描画が、標高データのセルサイズの半分だけ北西側にずれていたのを修正した。
- 地理院地図を表示しているとき、ピンチ操作中地理院地図が元のスケールのままで表示されるのを対策した。ピンチ操作中は地理院地図を表示しないようにした。
- 地理院地図を描画していなくても、「地理院地図の保存を開始」メニューが常に有効なのを修正した。また「地理院地図を管理」で保存ライブラリを設定しなくても、このメニューが有効になっていたのを修正した。
- Shiftキーを押しながら起動して操作し、標高データを削除してから終了すると、次回起動時に以前の終了状態で起動するのを、何も読み込まないように修正した。
- メモデータ作成時、1回目はクリックした場所の標高値が正しくセットされるが、2回目以降は前回作成したメモデータの値がセットされるのを修正した。
- その他の軽微な問題を修正した。
Ver. 4.2.2 2021/12/21
- 起動直後の地理院地図の種類が設定にかかわらず常に「標準」になるのを修正した。
- 標高データを削除した後、地理院地図が消え残るのを修正した。
Ver. 4.2.1 2021/10/28
- 展望図で自動スクロールをするとスクロール中に色が変わってしまうのを修正した。ただし画像の横幅が13000ドット以内の時。
Ver. 4.2.0 2021/10/12
- Aster GDEM のバージョン3を読み込むとき、WBDのattファイルを参照して海を設定するようにした。
- BIL形式標高データのHDRファイルで、南半球のUTMゾーンを指定できるようにした。
- GeoTiff標高データで、南半球のUTMゾーンを正しく処理できなかったのを修正した。
- 読み込んだ標高データを削除するごとにメモリリークが発生していたのを修正した。
- 地理院地図の描画するとき、再描画しないと全面に描画されないのを修正した。
- その他の軽微な問題を修正した。
Ver. 4.1.4 2021/09/26
- GeoTiff標高データの内、内部的に圧縮を使用しているデータは今まで読めなかったが、読めるようにした。この結果Aster GDEMのバージョン3のデータが読めるようになった。またGDEMバージョン3に付属する水部データ(GeoTiffファイル)を読まないようにした。
Ver. 4.1.3 2021/09/17
- 経緯度区切り標高データで、中央緯度でのセルの東西距離を用いて陰影計算をしていたため、データの高緯度側と低緯度側で陰影の出方に差が出ていた。その結果、一個のファイルの南北差が大きい時、南北に並んだ標高データファイルの境界で陰影が不連続になるのを修正した。
地図領域、図法画像、鳥瞰図、ステレオ画像、展望図に影響。
- 海を示すデータがある標高データを使用して図法画像を作成した時、海岸線にデータ無し領域を示す線が出るのを修正した。
- メッシュコードを表示する時、メッシュ区画が大きくてウインドウからはみ出しているとき、メッシュコードが見えなくなることがあるのを修正した。
- その他の軽微な問題を修正した。
Ver. 4.1.2 2021/09/02
- 地図領域の描画位置が標高データ間隔の半分だけずれていたのを修正した。拡大時のみ影響します。
- 地図領域のスケールを拡大または縮小しているとき、標高データ境界に線が出るのを対策した。
- 国土地理院の数値地図標高データの内、ファイル拡張子が lem の物を読めなかったのを修正した。
Ver. 4.1.1 2021/08/06
- メモデータをダブルクリックしても無視されるのを修正した。
- 地図領域をスクロールしたときに、タイトルを表示しないメモマークが周辺に消え残るのを修正した。
Ver. 4.1.0 2021/06/18
- 標高データの書き出し機能でGeoTiffをサポートした。
元のデータが経緯度区切りかUTMの場合だけです。
- 索引図を16倍以上に拡大している時、国境を表示するようにした。
- 索引図を8倍以上に拡大している時、縦横比を1:1になるようにした。
索引図の中央緯度が南北60度までの時自動で調整する。
- その他軽微な問題を修正した。
Ver. 4.0.5 2021/05/17
- 4.0.4において、完成した展望図上でcontrolキーまたはoptionキーを押しながらマウスを動かすと、異常終了したのを修正した。
Ver. 4.0.4 2021/05/16
- 全般的なパフォーマンスを改善した。
- その他の軽微な問題を修正した。
Ver. 4.0.3 2021/04/19
- 画像ウインドウをpdf以外で保存した時、異常終了することがあったのを修正した。
- 経路データのノードコメントの描画位置が正しくないことがあるのを修正した。
- その他の軽微な問題を修正した。
Ver. 4.0.2 2021/04/11
- 平面座標系を追加、変更した時、次回以降の起動時に情報を読めなくなるのを修正した。
- マルチスレッド数が常に8になっていたのを、実行環境に応じて設定するように変更した。
- 表示中のメモデータを修正した時、一時的に見えなくなるのを修正した。
- その他の軽微な問題を修正した。
Ver. 4.0.1 2021/03/26
- メモデータが写真などのファイルを指定しているとき、正しく表示できないのを修正した。
- メモデータがウエッブサイトを指定していて、表示をプログラム内に設定しているとき、size=() の指定がないと表示できないのを修正した。
- Ver.3あるいはSimpleDEMViewer V6 で作成した展望図情報ファイルを読めなかったのを修正した。
- その他の軽微な問題を修正した。
Ver. 4.0.0 2021/02/26
- ユニバーサルバイナリにした。
- macOS 10.14 Mojave 以降をサポート。
- macOS 11 Big Sur で変更になったUIに対応した。
- 情報パネルと索引図を地図ウインドウと一体化し、フルスクリーンでも使い易くした。地図領域だけにすることもできる。
- 地理院地図の表示レベルを1段階調整できるようにした。
- ユーザデータを地理院地図の上に表示するようにした。
- 索引図のDEM読込み済み領域の表示を、全体を包含する矩形領域から、DEMごとの矩形領域に変更した。
- 索引図上でダブルクリックして地図を位置付けできるようにした。
- 低地の等高線を海面下同様に個別に指定できるようにした。
- 等高線の設定に名前を付けて保存できるようにした。
- カラーセットファイルの書き出しフォーマットを変更したので、以前のバージョンでは読めなくなる。書き出しファイルの拡張子は .jzcolor に変更。またV3で作成した .jzcolr ファイルは読めるが、以前の .sdcolr ファイルはサポートしない。
- ステレオ画像で方向が東西南北でなく斜めのときの、画像サイズ指定を簡便にした。
- やまおたくデータはサポートを廃止した。
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